この花はパダウと呼ばれミャンマーの国の花として有名です。
ヤンゴンチームでもこの花を多くの人が好きな花や儀式の花、飾る花としてあげてくれました。
乾季の終わり、雨季の始まりを告げるというこの花は、日本のソメイヨシノと同じく満開になるとすぐに散ってしまう花だそうです。
やないさんは、ソメイヨシノを日本や日本の文化を代表する花として憧れのようにあげてくれていましたが、パダウもミャンマーの人にとってはそんな感じなのでしょうか。
ニィニィはブッダに捧げる花(上座部仏教ではブッダが唯一悟りを開いた如来です)として、そして多くの詩や歌の題材になっている花として紹介してくれました。
女性はこの花を髪飾りにします。ヤンゴンチームの一人はある有名な女性がこの花を髪飾りにしている写真を紹介してくれていました。
とてもいい香りがするそうですよ。
雨季の始まりを告げると書きましたが、この時期はビルマ暦でお正月にあたります。なので、新しい年を告げる花でもあります。この時期の代表的なお祭り、水かけ祭りでは、この花を集めて花輪にして首からかけ、伝統舞踊が踊られたり、いろんなところに飾られたりするとのことです。きっと町中がパダウの花の色に染め上げられるのでしょう。
シューさんによると、この時期にパダウの花を好きな人にプレゼントするとのこと。シューさんは大好きな幼稚園の先生にパダウの花をプレゼントしたら、とても喜んでもらえて、飴をお礼にもらえたこと、お母さんにプレゼントして喜んだ顔を見て、自分もとても幸せになったことを書いてくれました。
昔は一家に必ず一本パダウの木が植えられていたそうです。ところが、シューさんによれば、街中からパダウの木が消えつつあるといいます。なぜ?こんなにみんなから愛されているのに?と思いますよね。その原因は都市化、電線や電柱、道路工事の邪魔になるから…らしいです。シューさんは、街中でパダウの木を保存するためには、公園や学校など公の場所には必ずパダウの木を植えるようにすべきだといいます。次の世代も新しい年を、豊穣の雨季をこの美しいパダウの花と共に迎えられるように。