ヒマラヤの花

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ヒマラヤの花といっても、高原植物ではありません。私が行けるのはせいぜい低い高原のトレッキング。日本の高原トレッキングとは違い、高原植物を楽しむということもなく、ひたすら稜線を歩き通した思い出が残っています。
そこで見た風景は、ネパールでありながらどこか日本の原風景に通じる農村風景でした。
通り過ぎる村で、黄色に四角く囲われた場所に見つけたのがトルゥシー(ホーリーバジル)。近寄って写真を撮ろうとすると、ガイドさんに厳しく咎められました。写真を撮ってはいけないというのではなく、四角い囲いを踏んではいけないとのこと。そこは小さな聖地だったのです。よく見ると四角い黄色の上に赤い印が見えます。朝早くのお供えの後だったのかもしれません。

さて、さらに歩いていくとガイドさんが、ニヤニヤ笑いながら草を指さします。「これ、知っているだろう」というのです。じっと見るけどなかなかわからない。ついに彼は自分の手を大きく開いて5本の指を見せます。そこでやっと合点。野生の「カンナビスサティバ(ヘンプ・マリファナ)」だったんです。栽培するのは非合法ですし、ネパールでも近頃は持っているといけない植物になっているよと。そういいつつ「アメリカ人は好きなんだよね」とお茶目に片目を瞑ります。ネパールでもシヴァのお祭りの日は黙認されているらしいです。
怖がりの私は手を触れずに写真だけを撮ってきましたー汗。

こちらはノボタン。カンボジアでも見かける花。どこにでも咲いているのでしょうか。少し色合いが薄いような気がするのは、ヒマラヤの日光のせいなのかもしれません。

さて次はどう見てもハルジオンかヒメジオン。帰化植物だということは朧げに覚えていたものの、てっきりアメリカからだと思い込んでいましたので、ヒマラヤでお目にかかるとは!!です。これまた観光客が運んだものなのかもしれません。

こちらも足元でひっそりと咲いていました。アゲラタムという植物に一番似ています。園芸品種として日本でも栽培されているようですが、元々は熱帯の植物らしいです。
ヒマラヤー高原トレッキングとくると、ニッコウキスゲのような高原植物との出会いを期待しますが、実際にはこんな目立たない花々に出会うことの方が多かったです。もちろん花畑を期待してコースを組めばまた別なのでしょう。とはいえ素のままの雑草(失礼)に会えるのもまた魅力の一つかなと思ったりもします。

最後にこのコースから見えた農村の風景を一枚。日本ではありませんのでご注意を。