燈明と花

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12月26日、インド、バンガロールのチャナカ大学で”Peace without Guns”の公演を行いました。今年はガンジーが1924年にカルナータカ州を訪れた100周年の記念の年。しかも26日はガンジーを議長とした国民議会の39回目の会議が行われた日!!
なんという偶然でしょう。

講堂にはいつも式典で飾られている「サラスバティ(知識と技能の女神)」「インドの女神」と共に、ガンジーの肖像も花で飾られていました。

式典が始まる前のオイルランプに明かりを灯す儀式にも参加させてもらいました。

この後、女神像に薔薇の花びらを捧げます。

思わずガンジーの肖像にも花びらを捧げようとしたら、それはダメと手で制されました。

ああ、日本とは違うなぁと感じる瞬間です。

どんなに聖人とされていても、マハトマと呼ばれていても、ガンジーさんは人間なんですね。

日本はすぐにその辺りを混在させてしまいますね。菅原道真も徳川家康も神様になってしまってますもの…(祟りを恐れて霊を祀るという古代からの神道には叶っているのでしょう)。

この日の式典の挨拶はcoincidence(偶然の一致)という言葉が全てのひとの口から発せられました。”Peace without Guns”がガンジーの非暴力主義の表現だということが理解されたようです。

花と灯りを捧げる…前にも書きましたが、かつて日本ではごく普通に行われていた習慣ですが、今でも残しているお家はごく少なくなってしまったでしょう。

仏教では「阿迦棚」があって、阿迦と呼ぶ仏様に捧げる功徳水と一緒に花などを置く棚がかつてはあったそうです。阿迦はサンスクリット語の音訳。こんなところにもインドとの繋がりがあります。

死者を弔う、生者の平穏を祈る。毎日の祈りはこれに尽きていたとおもいます。

その折々に添えられていた花は祈りの象徴だったのでしょう。一輪の花、一片の花びらに込めた祈りを忘れたくないものです。