女性がつなぐ南インドの伝統文化「コーラム」

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バンガロール郊外で搾油工場と絹織物関係の工場を訪問した。どちらも工場(「こうば」と読んでほしい)と自宅が近い、というより自宅の一部が工場になっているといった方が正しいぐらいだった。

ということで、ちょっとお茶かお菓子でもと自宅にお邪魔することになったのだが、よく見ると家の玄関前に白い色の模様が描かれている。それも1種類ではなくいろんな模様がある。花のように見えるのもあれば、抽象画のように見えるものもある。踏みつけてはいけないのかな…と思って跨いでいたが、昼過ぎには掠れたり見えなくなったりしている。(本当はたくさんの人が踏んだ方が良いのだそうだ)。

後で調べてみると、これは「コーラム」(タミル語)とか「ランゴリ」(カンナダ語)と呼ばれる吉祥模様で、主として白色で描くのは南インド特有なのだそうだ。毎朝夜明け前に家の女性が米粉(+石灰など)で描く。インターネットではそれはそれは芸術的な写真や映像が出てくるし、お祭りの時はきっと熱を入れて丁寧に、豪華に描くのだろうと思う。でも毎日のこととして描いているちょっと歪んだ、でもいかにも描き慣れていますというコーラムがなんだか愛おしくなってしまう。

この伝統文化も都市部を中心に薄れて行ったり、北部の色鮮やかな模様の真似に変わったりしていってるのだという。とはいえ、インドは大きい。そして伝統に関してはしぶとい(と私は思っている)。都市部ではなくなりつつあるなんていわれていても、ちょっと郊外にいけばしっかり残っていて、実は郊外に住む母親から娘が習ったりしているんじゃないかと睨んでいる。