ネパール:タル―民族

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ネパールは、多くの文化とその文化ごとに多様性のある国です。タルー族は、ネパールの主要な民族とされています。彼らは、平らで細長く、豊饒な土地であるタライ平原の先住民です。彼らの身体的な特徴は、チベット-ビルマ人を祖先としていますが、言語の構成の近さは、ボージュプリー語やタルー語に似ています。タルー族には、独特な儀式、祭り、音楽、服装、装飾品があります。タルー族は、独自の儀式や祭りをお祝いします。それぞれの儀式や祭りが、タルー族に独自性をもたらしています。

Jitiyaは、3日間行われる最も重要な儀式の一つです。特にネパールのチトワンやナワルパラシ郡のタルー族の女性によって祝われます。Jitiyaはjit(勝利)の象徴です。Jitiyaはアシュウィン月(9月から10月)に行われます。サプタミ(旧暦7日)、アスタミ(旧暦8日)、Nawomi(旧暦9日)の3日間祝福します。家族や子供に幸運が訪れるようにバールタ(断食)を行います。

家族や子供のためだけではなく、よい恵みを受けるためにも祈ります。この期間、女性はビィシュヌ神、シヴァ神、太陽神にお祈りします。しかし、ジトバハンがJitiyaの主神です。儀式のメインで、女性は自然に祈りを捧げます。女性たちは、バールタをして、一日中何も食べません。そして、歌を歌い、踊って、Jitiyaをお祝いします。

様々な民族の人も、歌や踊り(ジャマタ)を見るために集まります。Jitiyaを祝うことは、民族同士お互いに良い関係を築くきっかけとなり、社会の調和をもたらします。また、社会が適切に機能するように助け合うような結束も生まれます。

Jitiyaの1日目は、Lahakhaiと呼ばれます。この日、女性は早朝に川で沐浴し、正式にバールタが始まります。沐浴の前に、彼女たちは、植物の葉にKhari(オイルシードケーキ)を載せ、川に流します。このKhariは、伝説のChilo(鷹)とShero(キツネ)の形で、Jitiyaのバールタ(断食)のためにお祈りをします。この日、タルーの女性は、家を純粋にするため、牛糞で磨きます。この日、彼女たちは野菜類しか食べません。夜中、彼女たちはDatkhat\dar(特別な食事)の準備をし、夜明け前にそれを食べます。Datkhatを食べる前に、彼女たちは、伝説のChiloとSheroのために食べ物を提供します。

Jitiyaの2日目は、Upasと呼ばれます。タルー族の女性は、朝早く起床し、集まって、Badahaw(良い夜明けを願った歌)を歌います。Badahawは夜が明けるまで歌われるのでBhinsaharuwa(夜明けの歌)とも呼ばれます。この歌は、老齢、大人の女性と少女によって歌われます。その後、川に向かい、1日目のように沐浴をします。この日、女性たちは、夜に、説教(Jitiyaについての話)を聞くまで、何も食べず、水さえも飲みません。沐浴の後、彼女たちは、プージャ(お祈り)のために、ベル(ウッドアップル)の葉を摘み取ります。この時、Phool Lorhoni(ベルの葉を摘み取る前に歌う歌)を歌います。

この歌は、庭の所有者に、ベルの葉を摘み取ることを知らせるために歌います。そして、2番目のパートでは、ベルの木が純粋なものになるよう歌います。歌の後、女性たちは、ベルの葉を摘み取ることができます。Phoolは花を意味し、Lorhoniは花を摘み取ることを意味します。ベルの葉は、花の代わりにお祈りで使われます。ベルの葉を摘み取った後、家に戻ります。そして、女性たちは1日中歌い、踊る準備をします。彼女たちは、一緒に歌い、Jhamta(集団ダンスの一種)と呼ばれる踊りをグループで行います。タルーの女性は、タルー民族の歌を歌い、グループでJhamtaを行います。この日に歌い続ける歌は、タルーの昔話や歴史の一部を伝えます。日中、彼女たちはBrahamathan(神を表す大きな木)に行き、ブラフマー神に祈りを捧げます。

歴史的にも、文化的にも、タルー族の人々は祈りの場所として、強固な寺を作らず、自然、特に木や川に対し祈りを捧げてきました。Brahmathanで女性たちは、Jatsari(水の神のための歌)と呼ばれる歌を歌います。この歌は、ヴィシュヌ神を喜ばせるために歌われます。この歌は、神と女神に安心、平和、富そして村の守護をお願いするものです。Brahmathanから戻ると、儀式のために、鷹(Chilo)の巣用の人工的な木を作るための菩提樹とシダレガジュマルの枝を切りに行きます。Chiloは、最も誠実で、忠誠心のある、努力家な伝説的鳥です。数人の少年が菩提樹とシダレガジュマルの枝切りを手伝います。菩提樹の枝を切るときに、タルー族の女性たちはDarkatoniを歌います。この歌は、神に、婚姻生活の中で、最高の娘、息子、義父、義母を与えてくれるように祈るものです。

菩提樹の枝と稲穂を、ChiloとSheroのThaatを作るために、村の中心に持ってきます。

Thaatの場所は純粋で神聖な場所となるように、牛糞で磨かれます。作った後、タルー族の女性たちは、Jarahari(水の女神)に祈るために、川へ行きます。この時もまた、女神のガンガー、ヤムナー 、サラスヴァティーについての歌を歌います。歌が終わると、家に帰ります。タルー族の女性は、竹でできたかごでフルーツとベルの葉を持ってきて、手作りの木Thaatの周りに置きます。その周りに座り、良い語り手か、村長によるJitiyaについての話を聞きます。良い語り手ならば、女性もJitiyaの話を語れます。多くの社会の長が男性なので、多くの語り手は男性です。この話は約5時間かかります。話を聞いた後、みな家に帰り、フルーツを食べ、寝ます。

Jitiyaの3日目、最終日はParanと呼ばれます。この日、タルー族の女性は早朝に起き、川へ沐浴に行きます。一緒に土とベルの葉を持って行きます。土は偶像を作るために持って行きます。ベルの葉は神聖なものなので、土で作られた偶像を覆うために持って行きます。沐浴の時に、土から2体の偶像を作ります。この偶像は彼女たちの子どもを表し、一体は息子、一体は娘を表します。それらをベルの葉で覆います。タルー族の女性は良い偶像ができると、良い美しい子どもができると信じています。その後、太陽にミルクを与えます。そして、家に戻り、牛の糞で、家を磨きます。タルーの女性は、Guietha(牛糞で作られた薪)を燃やし、Dhup(沈香)を火に入れます。