サンスクリットというと英語やフランス語、日本語と同じように、言葉と文字が一緒になってるものだと考えていた。が、それがとんでもない間違いだとカンボジアに行ったインドチームのカナカバリ先生から教えられた。
彼女の専攻はサンスクリット。カンボジアのコンボントム美術館にある碑文の文字もサンスクリット。だから読み取れるだろうと考えていたのだが、カンボジアに行く前からできるだけ鮮明な画像が欲しい、どんなサンスクリットなのか確かめたいと言われていた。そして、実際カンボジアに行くと、これは昔のパラッバ・グランタ文字だから読むことができないという。
そこでカンボジアの専門家のヴェンナラさんと繋いで音声で読み上げてもらうと、内容がサンスクリット語であれば、音を聞くとわかるし、アルファベット文字にしてもらうと理解できるとのこと。
調べてみると、サンスクリットという言葉自体は固定した字を持ってないらしい!!
今はデヴァナガリという字体で書くことが決められていて、サンスクリットというとデヴァナガリ字で書かれたものになる。しかし古くはインダス文明で使われたインダス文字に源を持つブラーフミー文字があり、ここから様々な文字が派生していった。南インドで5世紀ごろから使われたグランタ文字ーパラッバ・グランタ文字もその一つである。そしてこのパラッバ・グランタ文字はクメール語やタイ語の文字の源になったのだという。カンボジアの碑文はパラッバ・グランタ文字で書かれているとのこと。碑文のパラッバ・グランタ文字をデヴァナガリに訳した研究書をヴェンナラさんも所蔵していたし、彼自身も本を一冊クメール語で執筆しているという。
とはいえ、カンボジアでもインドでもパラッバ・グランタのような古い字体を研究している人は段々少なくなっているらしい。
(動画はアンコールワット保存センターにて碑文を見るカナカバリ先生)