Zariは絹糸の周りに金属の糸を巻き付けて作るという話をしました。 (ザリ(Zari)とサリー)
その折、日本の金銀糸もあるよとインドの工場主に言ったのですが、調べてみると日本の金銀糸とZariは似て非なるものでした。
まずZariの製造方法です。
なんとベースになるのは純銀。純銀を髪の毛ほどの細さになるまで延ばしに延ばします。
そして中心となる絹糸(綿糸の場合もあるようですがPure Zariの場合は絹糸)に、この引き伸ばした純銀を直接巻き付けるのです。
ちなみに金糸にする場合は、銀を引き延ばした段階で金メッキするか、絹糸に巻き付けてから金メッキにするか2種類の方法があるようです。
銀を引き延ばす過程はほぼ機械化されているようですが、糸に銀糸を巻き付けていく過程は手作業も多いようです(錘を回すのは機会でも巻き付けているのが人の手だったりする)。土台になっている天然の糸のバラツキに合わせるためには人の手が重要なのかもしれません。
これに対して日本の西陣織などに使われている金銀糸は、金箔を作るところから始まります。
出来上がった金箔を雁皮紙に漆を使って貼り付けて、これを細かく裁断します。
裁断したものは箔糸といわれ、西陣織などにはこちらがよく使われます。
さらに箔糸を主として綿糸とより合わせたものが丸金糸と呼ばれていて、こちらは主として刺繍用に使われるとのこと。
日本ではメタリックな光を持つ箔糸で織り上げた布が好まれたようです。
これに対しZariは中心の糸に巻き付いた形ですので、光線の具合によって光に陰影が出ます。
実はサリーには金箔や銀箔を直接施す方法も採用されていて、Zariと箔押しの両方が使われている昔のサリーを見せていただきました。
ぱっと見には違いがわかりませんが、鏡に映ったところを見ると一目瞭然。
箔押しは光を全面的に反射するので鏡に映りますが、Zariの光は消えてしまいます。
光線の妙というべきでしょうか。
Zari(金糸)を入れて織っているところ
が織り込まれたサリー-1024x768.jpg)
Zari(金糸)が織り込まれたサリー

箔糸で織りあげられた日本の帯

Zariの光は鏡に映すと消えてしまう